喫煙とガン

たかだか国民の33%(2年前の数字なんで、今はもっと少ないかも)しかいない喫煙者の為に、各会社や機関が分煙装置や喫煙スペースを作るコスト、就業中に席で煙草を吸う事によって周囲の人が蒙る迷惑。就業中に喫煙室で煙草を吸うことで、非喫煙者との間に生まれる不公平感。また非喫煙者より多く掛かる保険費用。煙草関連の死亡が全死亡原因中15%であるという数字(「Tobacco Control」のSimon Chapmanシドニー大学教授によれば。ちなみに年間の火事発生件数67000件中、寝タバコによる火事は6000件前後)。そういったコストの積み重ねは煙草関連事業の利益を上回り、過半数を大きく上回る非喫煙者に害を与えているわけで、それを考えたらある程度弾圧されるのは仕方ないと思うが。
あと

「車はみんなが使って便利だから,税金を投入してもよい」という意見は転倒している.税金を使って道路を作りまくったから,その結果として車が便利になったのであって,逆ではない.道路がないところでの車は,CDプレイヤーがないCDと同じである.車を買った人(車を使う企業)から道路建設費を徴収していたら,ここまで車は一般化していなかっただろう.

にはさすがに笑った。
車は煙草みたいに作って販売して消費するものじゃなくて、作って販売して"使用して利益を上げる"道具なんだが。いわば税金の投入は車を使用して利益をあげて貰う為に投入されたのであって、輸送や移動に掛かる時間を短縮することで、結果的に利益が発生しているのだから一緒にするのはおかしい。これなら「喫煙者が禁煙したら、イライラしてもっと迷惑かけますよ」とかの方がまだ納得できるというものだ。
ついでに言っておけば「禁煙ファシスト」という言葉に対する批判にしても、別にazakeri氏の造語ではなく、元より喫煙派の人物が強硬に禁煙を推し進める人について揶揄する言葉であり、azakeri氏はあえてそれを使う事で決意を表明しているだけなので的外れ。
こういう恣意的な数字の取り方をした記事でなくて、もう少し建設的で客観的な禁煙と喫煙の議論が起こってくると、面白くなると思うんだけどなぁ。

関連:室井尚のオバカな反・嫌煙運動プロパガンダ論