怪〜ayakashi〜 Japanese Classic Horror 第11話「化猫(3)」

とうとう最後まで桁外れのクオリティを維持したままで突き抜けたよ…。面白かった。すこぶる面白かった。
個人的にはあの陰惨な真相が予想できるような要素を本編中に散りばめておいてくれればもっと楽しめたかな、なんて思わないでもないものの、基本的には文句なしの出来だったといっていいんじゃないだろうか。ラストで薬売りの男が変身するくだりは天守物語を彷彿とさせて思わず笑ったけど、それも映像自体はかなり美麗だった。


で、総括。
まず一般の人向けに放送するアニメの場合、きっとこの「化猫」みたいに3話くらいで終わる短編の方が結果的に視聴率は取れそうだと思った。アニオタにとってもそれなりに長い1クールは、そうでない人にとっては更に長いんだろうからね。
そういう意味ではスタッフ総入れかえの短編を連続でやるっていう形式は面白いし、十分な資金と監督が自由にやれる環境を提供しさえすれば、面白いものが沢山出てくると思う(「化猫」の足早さのように短編の限界もあるだろうけど、観て貰えないよりはマシか)。そして何よりDVDが1本で揃う。これは意外に大きいでしょう。アニメDVDは基本的にall or nothingになりがちで、それ故に1クール2クール(或いは長編)のアニメだと購入者はかなり限られてくる。それが3話の短編ならDVD1枚で済むから、今まで表に出てこなかった需要もかなり見込める、と。
うーん。「怪」は思ったよりも良く考えられた枠だったのかもしれないなぁ。俺が良く考えずに観てただけかもしれないけど。