ノエイン もうひとりの君へ 第24話「ハジマリ」

ノエインは過去を忘れ未来を捨て、誰にも認識されていない不確定な存在だったがために消えるしかなく、時空の収束は未来を信じ続けたハルカたちの手によって食い止められたと。
何というか、凄く青臭い話だったと思う。基本的に「ノエイン」というアニメを構成していたのは友情とか未来を信じるとか人と人との繋がりとかっていう実に青臭いテーマだったわけで、最終話でそれを前面に押し出されるとおっさんは気恥ずかしくなってしまうよ。(満更でもないんだけど)
未来には不運な出来事が待ち受けているかもしれない。けれどそれで不幸になってしまうかどうかは本人次第だし、何より未来には無限の可能性があると。うん。後味が実に爽やかだ。カラスやトビやアトリは消えてしまったけど、ユウたちの未来できっとまた会えるよね。紛争地帯で生まれたらしいアトリも幸せになれますように…。


さて、全体を通して観てみれば「ノエイン」はかなり完成度の高いアニメだったと思う。一貫して「認識」をテーマにしていたからぶれなかったし、それぞれのキャラクターの描写が詳細だったから入れ込みすぎて泣けてくる事も多々あった。特にアトリのキャラは近年稀に見る立ちっぷりだったと思う。強いていえば前半でツンツン、中盤のデレを経て、終盤でとうとうツンデレ黄金比に辿り着いたというか!
こういう小難しい設定を上手く活かして面白くしているアニメを観られるのも、一重に深夜アニメ普及のお陰だと思うと本当に有り難い話だね。とりあえずDVD買おう。