舞-乙HiME 第26話「Dream☆Wing 〜夢の在処〜」

最終回らしくクライマックスが連続する話だった。ミユの力でマスターとの契約から解き放たれたオトメたちが、総力を結集して逆シャアばりにハルモニウムの力を抑え込もうとする辺りは何だかんだいってかなり燃えたし、宇宙で決着をつけるところから(何故か全裸で)009ばりの大気圏突入を敢行する辺りまでの流れは見応え十分。相変らずこういう部分の盛り上げ方はやたらと上手いなぁ。
オチに持ってきたニナとセルゲイもまぁ無難かなぁ。セルゲイは随分ニナを傷つけたし、ニナは幾つも罪を犯したから、ハッピーエンドにする為にはゼロからやり直すしかないだろうしね…。


シリーズ全体の感想として特筆すべきは、まず構成の巧みさだと思う。あれだけのキャラクターや陣営を並行して動かして、それでも大きな破綻をきたさずにラストまで持ってきた技術力は本当に凄いと思う。最終回に至ってはババ…ミスマリアにまで見せ場があったりするからね。しかも可愛かった。
ただ、もうこれは前シリーズからなんで持ち味ったら持ち味なんだけども、シナリオに突っ込みたくなるような隙がとにかく多い。最後の2話だけでもアリカに倒されて落下したトモエがほぼ無傷だったり、全裸で大気圏突入しても何故か無事だったり、マシロとナギが「王の資質」の面で決着を着けられなかったり、大きなテーマだった筈のマスターという鎖から割とあっさり解き放たれてたり、気になりだせばそれこそキリがない。でも要するにそれってストーリーにおける比重の問題だから、細かい部分を切り落とすっていう選択がキャラ物のアニメとして間違っているかっていうと、あながちそうとも言い切れないんだよな…。
まぁ何だ。俺は毎週それなりに楽しめたかな。現段階ではとりあえずOVAが決まってるみたいだけど、別個で続編とかもあったりするんだろうか。